FAQ  - 妊娠中の心配事 -

妊娠した時の受診時期
レントゲン
喫煙の影響
パソコンの電磁波の影響
妊娠中の電気毛布
赤ちゃんのしゃっくり
赤ちゃんのしゃっくり(2)
頻尿とお腹の張り
お産に対する不安
上の子が水ぼうそうに
花粉症
妊娠中毒症
電子機器の医療機器への影響

ステロイド軟膏の影響
逆子体操で治らない時
妊娠38週の動悸・吐き気
妊娠中の赤ちゃんの異常の告知
妊娠4週の鎮痛剤と抗生剤
妊娠初期のズファジラン内服
子供のポリオの予防接種

妊娠中の体重管理
インフルエンザワクチン
飛行機の搭乗制限
妊娠初期の卵巣嚢腫
胎動がない時が心配
へその緒が首に巻いている
プラノバールの影響?
妊娠中の立ちくらみ
静脈瘤
カンジダ腟炎
赤ちゃんへのアトピー体質の予防方法?
手のしびれ

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[Question] −妊娠した時の受診の時期−

おしっこの検査で妊娠反応が陽性に出ましたが、いつ頃受診したらよいですか?

[Answer]

生理が28−30日周期で規則的なら、2週間遅れれば超音波で赤ちゃんが見える はずですので、その頃にご来院ください。 ただし、妊娠反応は流産や子宮外妊娠でも陽性に出ます。出血などの異常がある 場合は、早めにご来院ください。

 

[Question] −レントゲン(1)−

最終月経が10月24日から1週間ありました。 11月の6日に子供がレントゲンを撮るときプロテクターをつけて一緒に入りました。 まだ、体温が高温期にはなってないようなのですが、もしも妊娠していた場合子供 に影響が出ますか。

[Answer]

妊娠中のレントゲンは大量でなければ、みなさんが心配するように危険なもので は ありません。 妊娠中でも付き添いでレントゲン室に入る程度で問題がおきることはありません。 さらに、排卵前のレントゲンで異常が出ることは絶対にありませんのでご安心くだ さい。


[Question] −レントゲン(2)−

妊娠に気付かずに妊娠5週で胸のレントゲンを受けました。赤ちゃんに影響があるのなら、今回はあきらめようかと思っています。

[Answer]

胸部のレントゲンは、子宮から遠いこと、肺は空気が主体ですからレントゲンのエネルギーが非常に少ないことから考えて、単純計算では妊娠中に2000枚の胸部のレントゲンを撮っても赤ちゃんに影響することはありません。もちろん1枚で影響することはありません。


[Question] −喫煙の影響−

妊娠4週目に入ったところです。妊娠に気づくまでタバコを1日に15本程度 吸っていました。妊娠が判明したと同時にタバコは止めましたが影響はない でしょうか?

[Answer]

タバコはを妊娠中継続して吸うことにより、低体重児や流早産、死産などが増える傾向があります。 しかし、妊娠初期に禁煙されたのでしたら、まったく心配ないと考えられ て大丈夫です。


[Question] −パソコンの電磁波の影響−

妊娠中にパソコンに向かう時は、電磁波をさえぎるエプロン等した方がよいの でしょ うか。

[Answer]

パソコンやモニターの電磁波は、胎児にはまず影響しません。したがって、エプロン は不要です。

約20年前、コンピューターの従事者に胎児奇形や流産が多いという発表がアメリカ とカナダであり、新聞などでも報道されましたので、今でも悪影響があると思ってみえ る方がありますが、その後の研究で心配ないことがわかっています。

最初の論文は、それぞれ全体で40人程度の人の中で異常が多かったという論文で したが、逆にそれを否定するためには何千、何万の人を対象にして異常が起きない ことを確認しなければならず、安全性が確認されるま でに10年程かかりました。

マスコミは話題性のあるものを報道するので、異常が出ることはすぐに新聞にのりま す。しかし、安全であることがわかっても残念ながら話題性がないので報道はされま せん。

 

[Question] − 妊娠中の電気毛布 −

電気毛布を愛用しており、妊娠初期によく使っていました。その後、電磁波による先天性の障害が増えるという話を聞き心配しています。赤ちゃんに障害が発生する可能性はあるのでしょうか?

[Answer]

残念ながら、私にはお答えできるだけのデータがありません。

インターネットで調べると、尿道下裂が10倍に増加したというデクン・リー博士(1995)の報告ばかりが目立ちます。論文の細かいデータについては全く記載がなく、他人が書いた記事をコピーしたと思われる内容ばかりです。

1980年代にパソコンのモニターの電磁波が奇形や流産を増やすという論文が2つ発表されて、新聞をにぎわしたことがありましたが、これはその後の研究で否定されました。電気毛布の電磁波もこれと同じで、これからの調査で心配ない結果が出る可能性もあります。

日本での尿道下裂のの発生率は、10000人に3人(欧米の10分の1)です。ですから、たとえ10倍の発生率になっても99、7%の赤ちゃんは正常です。あまり心配しないでください。

でも、妊娠中の電気毛布は、念のため、寝る時にはオフにする方がよいと思います。(2003.7)



[Question] −赤ちゃんのしゃっくり−

ただいま妊娠32週です。いつもの胎動はグニュグニュ・ゴロゴロといった動き が多いのですが、先ほどはビクッ・ビクッという1秒刻みの胎動でした。 しばらく 様子をうかがったところ10分くらいでおさまりました。
赤ちゃんがシャックリでもしていたのでしょうか?  教えてください。

[Answer]

1秒刻みは少し早いような気がしますが、恐らくしゃっくりです。しゃっくりは、妊娠 6ヶ月頃から自覚できます。1日数回あり、生まれてからも3ヶ月くらいまで続きま す。心配なものではありませんのでそのまま様子見てください。


[Question] −赤ちゃんのしゃっくり(2)−

最近お腹でトクン、トクンと一定の速さで心音のようなものがあります。自分の脈拍とは速さが違うのですが、これは何なのですか?

[Answer]

恐らく、しゃっくりです。胎児の心拍や呼吸運動は、私たちの約2倍です。ですから、しゃっくりも2倍の速さで 起こります。1日に何回かあり、生後3ヶ月くらいまで続きます。


[Question] −頻尿とお腹の張り−

どうしてもトイレに1時間おきに起きてしまいます。また、ここ1週間ほど前から トイレに起きるたびに「お腹の張り」が気になります。 ベットに戻るとすぐに落ち着くのですが、こうやって急に立ったりすると張ること がありますが、これくらいの張りは気にしなくても良いのでしょうか?

[Answer]

残尿感や排尿痛などの膀胱炎の様子がなければ、子宮の圧迫による妊娠中 の頻尿は仕方のないものです。 また、排尿のために膀胱の筋肉が収縮すれば、同じ内臓の筋肉ですから子宮 筋も収縮するのは当然と考えてください。身体の冷えのためではありません。 すぐとれる張りなら問題ありませんのでご心配なく。



[Question] −お産に対する不安−

本などでも、恐い気持ちがあるとお腹の中の子まで出てきにくいと書いてあったり、 リラックスした中で出産をしたいと思っているのですがこういう患者は、どうしたら いいのでしょうか?
少しでも妊娠中を楽しく過ごすことはもちろん、水中でリラックスをする方法を学 べると聞いたのでマタニティスイミングへの参加を決めたのですが、いかがで しょうか。

[Answer]

「案ずるより産むが易し」という言葉がありますが、お産はその気持ちで迎えられたらよいと思います。

医者の立場から見ると、お産は女性にとって命がけの仕事で順調な経過をたどっていても急に生死にかかわるような事態に陥ることもあり、いつも最悪の事態を考えて勤務しています。 医師にとってお産を安易にとらえていると、何かあった時に治療が遅れた り、誤診をしたりする可能性が高くなるからです。

妊婦さんの立場でも、悪いことばかりを考えれば不安でしょうがないのは 当然と思います。 しかし、悪いこと、怖いことを考えるのは、医者にまかせておいて、 妊婦さんは、生まれてくる赤ちゃんのことなどいいことだけ考えてお産に 臨まれたらと思っています。自分もお母さんに無事に生んでもらったこと も事実ですし、世の中のほとんどの人も無事に生んでいるわけですから。

お産は、本当にしてみないとわからないといつも思います。痛がりで内診すらほとんどできず帝王切開しか無理ではないかと思っていた患者さんがとても上手にお産したり、逆にしっかりして絶対に大丈夫と思う人がお産では大騒ぎになったりすることもあります。

お産が始まってから、どうしても困ればいつでも無痛分娩にしてあげますので、それほど心配されなくても大丈夫です。

ソフロロジー法やラマーズ法など精神的和痛法といって、本当にそれで 楽にお産できると信じて没頭できる方は確かに楽にお産できます。 スイミングでリラックスの方法を学ぶのも、同じ効果があります。 ただ、どうしても不安感が強く、頭の中で怖さばかりが先に立つ方は、 これらの方法ではなかなかうまくいきません。 それよりも、スイミングは妊娠中のストレス発散や友達や情報集めの場と 考えて楽しまれたら良いと思います。

お産で困ったときには、ちゃんと助けてあげますからご安心ください。

 

[Question] −上の子が水ぼうそう−

今日、上の子が水ぼうそうになったのですが、妊婦がすでに(子供の頃に)水ぼうそうに かかっていれば、再び移ったりしないものなのでしょうか?

[Answer]

子供の頃の免疫が減って、また罹ることも絶対無いとは言い切れませんが、 本当に子供の頃かかったのであればまず心配いりません。 間違って妊娠中に罹っても赤ちゃんに異常が起きることは非常に稀ですので 心配されなくてよいと思います。

 

[Question] −花粉症−

1週間程前から、鼻炎になってしまいました。花粉症なのか?鼻炎なのか? それは わからないのですが、子供が今、鼻炎なのでおそらく鼻炎だとは思うのですが・・・・。 それが2日前ぐらいから、鼻づまりがひどく、なかなか夜寝る事ができなくなりました まだ病院へは行っていないのですが、妊婦の為、薬などは飲めないのでしょうか? 上の子の時は、鼻炎にならなかったので、よくわかりません。
耳鼻科に行って、妊婦だと言って診察してもらった方が良いでしょうか?
それともそちらで薬などあるのでしょうか?

[Answer]

1週間前からの症状でしたら花粉の増加した時期に一致しますので 花粉症の可能性が高いと思います。目の症状は如何でしょうか。 花粉症でも風邪に伴う鼻炎でも比較的安全な薬はありますので、 一度ご来院ください。耳鼻科受診でもどちらでもいいと思います。



[Question] −妊娠中毒症−

妊婦健診で妊娠中毒症と言われました。妊娠中毒症について教えてください。

[Answer]

妊娠中毒症は、妊娠20週以降、分娩後42日以内に、高血圧、蛋白尿、浮腫の1つもしくは2つ以上の症状をみるものを言います。

妊娠して初めてこれらの症状が出る場合を純粋型妊娠中毒症といいますが、 いろいろな病気で妊娠前よりこれらの症状をもっている方もみえるので、この 場合は妊娠によって症状が悪化した時点で混合型妊娠中毒症と呼びます。

妊娠中毒症における高血圧とは、つぎのいずれかがあてはまる場合です。
1.収縮期血圧140mmHg以上
2.妊娠により収縮期血圧に30mmHg以上の上昇があった場合
3.拡張期血圧90mmHg以上
4.妊娠により拡張期血圧に15mmHg以上の上昇があった場合

蛋白尿とは、+以上が連続して2回以上出る場合をいいます。

浮腫とは、頚骨稜(足首より少し上やや内側の骨の硬いところ)を指で圧迫して くぼんだ跡が残ることかつ最近の1週間500g以上の体重増加があった場合を いいます。

高血圧や蛋白尿は自覚症状ありませんが、浮腫は水分は重力により夜は足の 方に貯まりますので靴下のあとが残ったり、靴がはきにくかったりでよくわかり ます。寝ているうちに余分な水分は体の下になる部分に移動しますので、朝に なると足のむくみは減って手が握りにくくなります。

妊娠中毒症の治療は、安静と減塩食(最近は食塩1日7−8gが目標と言われて います)が基本です。

妊娠中毒症は、重症になると、赤ちゃんの成長が悪くなったり、胎盤が先にはがれ たり、お母さんが脳出血を起したり、子癇というけいれんを起したり、とても怖い 病気です。その割りに自覚症状がほとんどないので、患者さんは病気を甘く考え ていることが多いです。中毒症と言われたかたは、できるだけ医師の指示に従って ください。




[Question] −電子機器の医療機器に対する影響−

お産の時に、デジカメやデジタルビデオで撮影したいのですが、医療機器が 誤作動する心配はないでしょうか?

[Answer]

デジカメ、デジタルビデオなどは、医療器械には全く影響しませんのでご自由に お使いください。新生児室でも毎日デジカメで赤ちゃんの写真を撮っています。

医療器械に実際に影響する可能性があると指摘されている電子機器は、携帯 電話のみです。心臓にペースメーカーをつけている人が心臓に携帯電話を近づ けた場合(満員電車などで問題になっています)や点滴のコントローラーに携帯 電話を近づけた場合に非常にまれに誤作動することがあります。

産婦人科ではお産の時に陣痛促進剤を使うことがありますが、慎重に投与する ため必ず点滴のコントローラーをつけています。これが誤作動して大量の薬が 入ると困りますので、産婦人科でも院内では携帯の電源は切っていただくように 表示しています。実際にはちゃんとオフにしていただいている患者さんや面会の 方はほとんどないようですが、実際にはわざわざ点滴のコントローラーに近づけ ることはないので大目にみています。

各病室ではPHSを使っていますが、PHSは携帯に較べて出力が10分の1です ので誤作動が起きることはありません。
 

[Question]  −ステロイド軟膏の影響−

前から、アトピー性皮膚炎で皮膚科に通っていて、ステロイドの軟膏をもらって塗っているんですけど、お腹の赤ちゃんに影響はないでしょうか?

[Answer]

軟膏から身体に吸収されるステロイドは微量ですから、赤ちゃんへの悪影響はないと考えて大丈夫です。

 

[Question]  −逆子体操で治らない時−

妊娠30週で逆子となってしまい、現在通院中の病院で逆子体操を教えていただきました。貴病院では、このまま逆子が続く場合、どのような治療が受けられますか?

[Answer]

逆子体操で80%くらいは治りますので、頑張って体操してください。それでも治らない場合は外回転術を行っています。赤ちゃんの大きさ、 へその緒が巻いていないか、お腹の張り、胎盤の位置などいろんなことをチェックして安全を確認し、32−35週ころに行っていることが多いです。

ほとんどの逆子を治すことができますが、治りにくい場合は無理はしません。無理して治すことで、胎盤がはがれたり、早産することがまれにありますので、外回転術は、当院通院中の方や出産予定の方に限っています。

どうしても治らない場合、経腟分娩するか帝王切開するかは患者さんの希望を聞いて決めています。

 

[Question] −妊娠38週の動悸・吐き気−

今日38週に入りました。最近2,3日、少し立っているだけで、動悸のような息苦しさを感じ座り込んでしまいます。食欲はありますが、吐き気を感じることもあります。休憩して深呼吸してもなかなか治らず、結局家の中でだらだらしてしまいます。眠くてだるいときも多いのでお昼寝もしっかりしてしまいます。

私は低血圧です。上が85くらい、スイミングなどの運動後は75になることもあります。やはり関係があるのでしょうか。

出産までどのように過ごしたらいいか注意することがあれば教えてください。

[Answer]

恐らくこの時期の普通の状態だろうと思います。残念ながら、特に注意点はありません。できる範囲で動かれたらよいと思います。

妊娠中の心臓への負担は、妊娠8ヶ月がピークでその後は少し楽になると言われています。したがって8ヶ月を過ぎるまで大丈夫だった心臓は、お産にも耐えられると 考えてください。低血圧も影響しているのかもしれませんが、10ヶ月になってつわりのように嘔吐することもよくあることです。お産までもう少しの辛抱ですので頑張りましょう。
(2001.10)

 

[Question]  −妊娠中の赤ちゃんの異常の告知−

赤ちゃんが、生まれてから成長するにつれて何らかの異常が見つかる場合がありますが、先生方はお腹にいる時点である程度わかるものなのでしょうか?

その場合は、両親に話しをしていただけるものなのでしょうか?

[Answer]

赤ちゃんの異常の多くは妊娠中にはわからないと思ってください。大きな奇形などは妊娠中に診断できますが、機能的な異常などは当然妊娠中に診断がつくことはありません。
赤ちゃんに先天的な異常が見つかった場合は、赤ちゃんにとって最適な治療法を選ぶために、もちろん説明しています。 異常の種類により、出産方法や出産場所、生まれてからの治療などを検討します。大学病院などへの紹介が必要になる場合もあります。
(2001.10)

 

[Question]  −妊娠4週の鎮痛剤と抗生剤−

最終月経は8月22日。9月22日から26日まで歯痛のため痛み止め(ボルタレン、バファリン、ロキソニン)と抗生剤(ジスロマック)を服用しました。その後、妊娠とわかり産婦人科で相談しました。先生の話では 「大丈夫です。これからは飲まないで」とのことでしたが、忙しくてそれ以上聞けませんでした。

[Answer]

月経周期が書いてないので妊娠週数がわかりませんが、30日周期なら9月21日が妊娠4週0日、9月28日が妊娠5週0日です。一般に赤ちゃんの奇形が起こりうるのは5週からが危険といわれています。妊娠3週や4週に悪影響があれば、奇形ではなく流産になって育たないと考えられるからです。

さらに、内服した薬は赤ちゃんにまず影響のない薬と考えてよいです。

この2点から考えて心配ないと思います。
心配なことは、できるだけ主治医の先生に相談されることをお勧めします。
(2001.10)

 

[Question]  −妊娠初期のズファジラン内服−

妊娠初期に飲んだ薬について不安がありますので、質問させていただきます。5週くらいから出血があり、妊娠9週から11週まで止血剤のアドナを5日間と張り止めのスファジランを3週間飲みました。産婦人科の先生に処方されたのですが、妊娠の本にスファジランは12週以降に処方すると書いてあり、不安になりました。9週の時に超音波で見ると、胎盤が子宮口に近く、お腹が張ると出来かかっている胎盤がちょっとずれるのではないかと言われました。その後12週まで出血がありましたが、胎盤の位置も上がってきたようで今は何も言われていません。普通、スファジランのような張り止めは12週以前は飲まなかった方が、良かったのでしょうか?普通は処方しないものでしょうか?今更なのですが、とても不安なので教えてください。また、問題があるとすればお腹の子供にどんな影響が出る可能性があるのでしょうか?よろしくお願いします。

[Answer]

全く心配は要りません。主治医によく相談されたでしょうか?

ズファジランは、薬の注意書きには妊娠12週からということになっていますが、それ以前でも使ってみえる先生もあります。実際に赤ちゃんに異常がでた例などありません。製薬メーカーとしては、12週以前の安全性の確認は確立されていないから投与してほしくない、産婦人科医からみれば、実際に異常が出た赤ちゃんはないし、他に代わりになる薬はないので仕方なく使わざるを得ないというのが現状です。安全と考えられる薬でも、本当に安全かどうかを確認するには膨大な費用も時間もかかります。メーカーとしてはそれを行っても、薬価が上がるわけではありませんので、妊娠初期の安全性は確かめられていないのでどうしても必要な時のみ投与するという注意書きになるわ けです。
(2001.10)

 

[Question]  −子供のポリオの予防接種−

上の娘のポリオの予防接種を予定しています。不安になったのですが、ポリオは腸などで増殖するようで稀に家族にもうつる事があるようです。私が妊娠中に娘に接種させて良いものでしょうか?また、娘はトイレで排便できるようにはなっているのですが、私がおしりをふいてあげなくてはなりません。ちなみに私は子供の頃にポリオの予防接種を受けてはいるようです。便の取り扱いに気をつければ受けさせても大丈夫でしょうか?よろしくお願いします。

[Answer]

あなた自身にポリオの免疫があれば移ることはないわけですから、普通に予防接種は受けてください。ご指摘のとおり、ポリオワクチンは他人に移ることがあります。ですので、地域内で同時に予防接種を受けないと他の子供から娘さんが移される可能性があるので危険です。

昭和51−52年のポリオワクチンは免疫が弱く感染する可能性があるはずです。あなたがそのころワクチンを受けた可能性がある場合は、保健所に問い合わせてみるか、病院で免疫を調べてもらうかした方がよいと思います。
(2001.10)

 

[Question] −妊娠中の体重管理−

妊娠中毒症が心配なので、体重の増加について教えてください。

[Answer]

妊娠中毒症の予防には、適切な体重管理が重要です。

まず、非妊時BMI(body mass index:体格指数)を計算します。

BMI = 体重(Kg)/身長(m)の2乗

例えば、55Kgで身長160cmの方は、BMI = 55÷(1.6X1.6) = 21.48 になります。

適切な妊娠中の体重増加は、次のとおりです。

BMI  18未満 : 10〜12 Kg増加
BMI  18〜24 :  7〜10 Kg増加
BMI  24以上 :  5〜 7 Kg増加

出産時の体重が、妊娠前に較べてこの増加の範囲に収まると妊娠中毒症が少ないですので、これを目標にしてください。(2001.11)

 

[Question]  −インフルエンザワクチン−

妊娠中にもインフルエンザワクチンを受けた方がよいと聞いたのですが、本当ですか?

[Answer]

 最近は、妊娠中もインフルエンザワクチンを受けた方がよいと考えられています。ただし、従来の日本のワクチンの説明書には、妊娠中の接種に関する安全性は確立していないので,妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には接種しないことを原則とし、予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種することと書かれていましたので、接種を勧めるかどうか判断に迷うところでした。  しかし、2009年のブタインフルエンザの流行に伴い、2009年10月になり厚労省も重い腰を上げ、「接種しないことを原則とし」という文言がやっと削除されました
 
私個人としては、妊娠中のインフルエンザワクチン接種により、免疫移行により生後6カ月までの赤ちゃんもインフルエンザにかかりにくいという報告もありますので、「有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種する」という消極的な表現でなく「妊婦はインフルエンザにかかると重症化しやすいので、妊婦のためにも生まれてくる赤ちゃんのためにもワクチン接種を推奨する」という積極的な表現が適切であると考えます。
 
アメリカでは、2003年までは妊娠14週からのワクチン接種が勧められていましたが、安全性が確かめられた結果、2004年以降は妊娠初期でもワクチン接種が勧められています。それを受けて、日本産婦人科学会と日本産婦人科医会ではワクチン接種により流産・奇形児の危険が高くなったという報告はないので、妊娠週数を問わずワクチン接種は可能であるとしています。(2009 12)


[Question]  −    飛行機の搭乗制限 −

実家が遠いので、飛行機で里帰りをしようと考えています。飛行機の搭乗は診断書が必要ですか?

[Answer]

国際航空運送協会(IATA)医療委員会の勧告(1980)では、次のような規定になっています。

 1.分娩予定日から7日以内の妊婦の場合
    ・診断書(搭乗日から7日以内の発行のもの)および誓約書の提示
    ・医師の同伴

 2.分娩予定日から4週間以内の妊婦の場合
    ・診断書(搭乗日から7日以内の発行のもの)および誓約書の提示

 3.生後7日以内の新生児は搭乗拒否

したがって妊娠36週未満は診断書なしで飛行機に搭乗できるのが一般的ですが、それ以降のPL法の普及に伴い航空会社各社で方針が変わってきています。搭乗予定のそれぞれの航空会社に問い合わせてご確認ください。(2003.5)

JALの場合    http://www.jal.co.jp/help/ のページからQandAの[国内線] −[予約]−[19.妊娠していますが、飛行機に乗れますか?]  の順にご覧ください。

 

[Question] − 妊娠初期の卵巣嚢腫 −  

昨日、妊娠6週と診断されましたが、「左の卵巣が直径6センチに腫れている。おそらく小さくなると思うが、4ヶ月ごろになっても小さくならない場合は手術をしなくてはなりません。」と言われました。原因は何なのでしょうか。

[Answer]

妊娠初期の卵巣嚢腫の多くは、黄体嚢胞といって、妊娠のホルモン(HCG)の刺激で一時的に腫れるものです。4−5ヶ月までに消失します。消えない場合は、卵巣嚢腫が妊娠前よりあったということです。その場合、大きさや悪性の可能性があるかなどを判断して妊娠中に手術するかどうかを決めることになります。(2003.8)

 

[Question] −胎動がない時が心配−

今、妊娠7ヶ月です。
お腹の赤ちゃんの胎動のことなんですが、よく動くときと、あまり動かない時があります。しばらく動かないと、とても心配になります。流産と死産を経験しての妊娠で自分自身とても神経質になっています。

[Answer]

赤ちゃんは、20分起きて20分寝るという周期を繰り返しています。
しかし、たまには40分くらい眠っていて動かないこともありますし、起きている20分間にあまり動かなければ、睡眠−覚醒−睡眠の60分間動かないこともあります。それらは異常ではありません。1日中一度も動かないのであれば、もちろん異常ですので、すぐ主治医に相談するべきです。面倒ですが、テンカウント法で毎日胎動を確認するのも一つかと思います。

妊娠・出産という生命現象は、すべてがうまくいくものではなく、流産や大部分の死産は、いくら注意しても前もって回避できるものではありません。心配ばかりしていても自力で結果を変えることはほとんどできませんので、心配するよりも明るく楽しい妊娠生活を送った方が得だと思います。逆に、産婦人科医はいつも最悪の状態が起きることを考えて診察しています。いつもうまくいくなんて考えていたら、急に悪くなった時の対応が遅れますから。ですから、そんな心配は主治医にまかせた方が楽しく過ごせるのではと思います。(2003.8)

 

[Question] −へその緒が首に巻いている−

健診で、へその緒が巻き付いていると言われました。先生は「ぜんぜん心配することないよ」と言っていましたが、お腹の赤ちゃんは苦しくないのかな? 本当に大丈夫なのかな? などなどとても心配です。
このようなことは、どうすることもできないのでしょうか?
普段の生活で気をつけることとかありますか?
何かアドバイスがありましたらよろしくお願いします。

[Answer]

赤ちゃんの3割は、臍帯が首に巻いています。巻いているからといって、苦しくなることはまずありません。

首に巻いていると、息ができないから苦しいのではと考えていないですか?おなかの赤ちゃんは、呼吸運動はしますが羊水を吸ったり吐いたりしているだけで、呼吸で酸素を吸収しているのではありません。胎盤を通じてお母さんから酸素をもらっているのです。ですからおなかの中で呼吸できなくても苦しくなることはないのです。

気をつけることも、心配することもありません。何かをしたら、さらに巻いたりほどけたりするものではありません。

お産の時に1重や2重に巻いている程度では、ほとんど問題は起きませんが、3重以上巻いている場合は、臍帯が引っ張られて血流が悪くなり、赤ちゃんが苦しくなることがありますので、注意してお産の経過を観察する必要があります。
(2003.8)

 

[Question] −プラノバールの影響?−

生理の予定をずらそうと、「プラノバール」という薬を4日程飲んだのですが、その後一週間以上経っても生理が来ず、妊娠検査薬で調べたところ陽性反応がでました。この薬を飲んでしまった事により、胎児への影響は無いでしょうか?インターネットで色々調べたのですが、妊婦禁忌薬となっているので不安です。

[Answer]

プラノバールの胎児への影響は全くありませんので、心配いりません。

30年以上前は、黄体ホルモンが胎児の心臓病を増やすのではないかという考えがあり、そのために妊娠中禁忌になっているのだと思います。その後の研究で間違いであることが認められているのですが、説明書はずっと変わっていません。説明書の内容を安全であると変更するためには、メーカーにとって多くのデータと多額の費用がかかりますから、ずっと変更されないのだと思います。今では、不妊治療などにも使われる薬剤ですから、安全と考えてください。(2003.8)

 

[Question] −妊娠中の立ちくらみ−

つわりで思うように食事を摂る事が出来ないせいか、立ちくらみする事があるのですが、受診した方が良いでしょうか?

[Answer]

立ちくらみは、赤ちゃんや胎盤のために循環血液量が増えることにより、血圧の調節が悪くなって起きるものです。つわりとは直接の関係はありません。急に立ち上がったり、長く立っていたりすると、血圧が一時的に下がることで立ちくらみが起きます。妊娠中は、薬で治すのではなく、睡眠不足や過労をなくしたり、立ち上がる動作をゆっくりするように気をつけます。受診の必要はありません。(2003.8)

 

[Question] −静脈瘤−

一人目の時はなかったのですが、二人目の今回はふくらはぎに静脈瘤ができてしまい、出産がすごく心配です。静脈瘤は難産につながったり、出産時に破裂するって聞いたんですが本当でしょうか?

[Answer]

静脈瘤は、子宮の圧迫によって子宮より下方の血液の戻りが悪くなり、静脈が腫れるものです。妊娠を重ねることで悪くなります。静脈瘤が難産につながることはありませんが、腟壁の静脈瘤が切れて出血の原因になることはまれにあります。しかし、それほど心配なものではありません。悪くならないように予防するには、サポートタイプのストッキングを常用する方法がありますが、医療用のものは分厚いので夏は暑くて履けません。立っていることで悪化しますから、時間があればできるだけ脚を投げ出したり、横になったりするしか方法はありません。お産のあとは、血栓症に気をつける必要がありますので、当院では空気圧で足先から順にマッサージする器械で予防しています。(2003.8)

 

[Question] −カンジダ腟炎−

カンジダ膣炎と診断され、治療しました。洗浄と腟錠の使用は赤ちゃんに影響はないでしょうか?

[Answer]

カンジダ腟炎は、腟カンジダ症とも言い、カンジダという真菌(カビ)が腟に拡がり、酒粕、粉チーズ、ヨーグルト様の帯下(おりもの)が増えて、かゆくなる病気です。カンジダ菌は、健康な人でも、避妊時で10%、妊娠中は30%が腟内に存在し、糖尿病があったり、抗生物質を内服すると増加します。ですから、妊娠中にとてもよく起こる病気です。治療が赤ちゃんに影響することは100%ありませんし、治療しないとまれにお産の時に赤ちゃんに移ることがありますから、ちゃんと治療を受けてください。(2005.5)


[Question] −赤ちゃんへのアトピー体質の予防方法?−

現在、妊娠20週です。私も主人もアトピーがあります。両親ともアレルギー体質なので、赤ちゃんもアレルギー体質になる可能性はあると思うのですが、なるべく赤ちゃんがアレルギー体質にならないように予防できる方法があれば教えてください。

[Answer]

 

以前に、妊娠中からにアレルギーの原因物質を控えれば、赤ちゃんにアトピーが出ないと言われて、そのような治療がはやったことがあります。しかし、そのような治療はあまり意味がないと現在では考えられています。

親子で顔や体型が似るように、体質も当然遺伝します。ですから、それを避けることはできません。両親ともにアトピーであれば、残念ながら子供もアトピーになる確率は高くなります。通常は、子供にアトピーが出た時点で、アレルゲンを調べて、それを除去するしかありません。両親に共通の原因物質がある場合は、子供もそのアレルゲンに対してアレルギーを起こす可能性が非常に高いですから、妊娠中や授乳中に原因物質を控える価値があるかもしれません。(2005.5)
 

2005年9月に妊娠中や授乳期の除去食について、日本小児アレルギー学会から予防効果はないと発表されました。

以下の記事をお読みください。

子どもの食物アレルギー、学会が指針まとめる(2005.9.2 朝日新聞より)

子どもに多くみられ、卵や乳製品などを食べるとじんましんや呼吸困難を起こす「食物アレルギー」について、日本小児アレルギー学会(理事長・西間三馨国立病院機構福岡病院長)が初めて診療指針をまとめた。アレルギーかどうか分からないうちに、食品を控えさせる事例もあり、医療現場や家族の間で混乱が生じているためだ。また、妊娠後期や授乳期の母親が除去食を勧められるケースが多いが、「子どもへの予防効果はない」とした。厚生労働省研究班の調査によると、食物アレルギーは、乳児が10%、3歳児が4〜5%、学童期が2〜3%の割合でいると推定されている。また、アレルギーがアトピー性皮膚炎を誘発するといわれているため、親が勝手に判断し食品を取ることを控えるケースも多いと専門家が指摘していた。指針によると、アレルギーと診断するには、まず親が毎日何を食べて、どのような症状が何時間後に出たかを記した食物日誌をつけたうえで、医師が問診で原因を推定。あわせて血液などによる検査を行う。原因と推定された食品を含まない食事にして症状の改善を確認したあと、この食品を微量に含んだ食事(負荷試験)をして特定する。負荷試験では、卵ならかたゆで卵の卵黄16分の1から、乳製品はヨーグルト(ミルク)4分の1さじから、小麦はうどん3〜5センチ大1本から、それぞれ15〜20分間隔で倍量にして症状を見る。食物アレルギーは、年齢重ねるごとに体内に耐性ができて食べられるようになる子が多い。そのため、アレルギーと判断されても、12〜18カ月ごとに、チェックするよう目安を示した。また、臍帯血(さいたいけつ)のなかの抗体を検査し発症を予知することは、「予知する感度が低く単独では勧められない」とした。


[Question] −手のしびれ−

今、妊娠24週です。1ヶ月ほど前から手のしびれを感じ始めたのですが、最近、右手のしびれがひどく、細かい作業が困難な程になってきてます。ひどい時は、手が熱く燃えている感じになって、明け方に目が覚めてしまう時があります。一度、整形外科に見てもらおうかと思うのですが、レントゲンあるいは、MRIなどを受けてもよいのでしょうか。

[Answer]

おそらく手根管症候群だろうと思います。正中神経は、親指から薬指の知覚と親指の運動をコントロールする神経で、手首で骨と靭帯に囲まれた手根管という狭いトンネルを通過します。妊娠や骨折による手首のはれにより手根管内で正中神経が圧迫され、主に人差し指から薬指の親指側半分がしびれます。これを手根管症候群といいます。明け方にしびれで目が覚めるのも特徴のようです。治療としては、手根管内の腫れがひどくならないように減塩食をしたり、神経が圧迫されないように手首を動かさないようにします。妊娠、出産後の手根管症候群は保存的な治療法でほとんどの例が軽快します。

琉球新聞に掲載されている金谷文則先生の説明がよくわかると思います。
http://www.okinawa.med.or.jp/old/ippan/kenkou/970822.htm

症状が強ければ、整形外科で診ていただいてください。MRIもレントゲンも大丈夫です。(2005.5)

 

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